2023/02/22 14:56

2023年3月10日(火)〜3月26日(日)

くらしのギャラリー本店にて開催


柳はたんに復古主義者として古いものをあがめるのではなく、古くから続いてきた「工藝的な仕事」の中に、近代という社会が作り出した枠を超える大きな存在、大きな「美しさ」を見つけ出すことを喜ぶ、進歩主義者だったのです。(「わかりやすい民藝」高木崇雄 著)

 

2021年12月、岡山県初の日本民藝館賞を受け、その成果により2022年岡山県芸術文化賞グランプリを受賞したことで、あらためて「民藝ってなんだろう」と考えるようになりました。これは岡山県民藝振興株式会社が全国から有志の工藝店を一堂に集めたイベント「民藝と暮らす」の中で高木崇雄さん(『民藝』編集長)と僕で行ってきたトークイベントの表題でもあります。民藝を普及する大きな3本柱である「民藝館」「民藝協会」そして「工藝店」のうち、草創期から民藝運動を支えた5つの工藝店は代替わりしながら今も頒布という使命を果たし続けています。

 今展では其々の店が先達から引き継いだ品、新たに取り扱いをはじめた品、に加えて、店主自身の美の基準、輪郭となりうる品を提示してもらいます。この試みを通じ、「これからの民藝」を共に作り出す、その歩みを一足進められたらと願っています。


  関連イベント

  民藝ってなんだろう「民藝と配り手」

  高木崇雄×石川昌浩


  会場:くらしのギャラリー本店

  日時:3月10日(金) 19時30分〜

  定員:10名(予約制)

      ※ご予約は、くらしのギャラリー本店まで

      ※満員御礼 (当日Instagram @okayama_mingeiにてライブもございます。)


 柳宗悦はかつて、民藝店とはどのような店であるべきかについて、こう記しています。「結局すべての人から信頼されていい店としたいのが念願である。此の事が果たせれば既に社会への貢献は大きい。吾々は人類の為に正しい仕事がしたいのである。それ以外に目的はない」(「たくみ」の開店について 1934年)爾来ほぼ90年。あらためて原点に立ち返り、工藝店の役割と使命について、皆と語り合えたらと願います。どうぞご参集ください。


高木崇雄

「工藝風向」代表。1974年高知生れ、福岡育ち。京都大学経済学部卒業。

2004年に「工藝風向」設立。柳宗悦と民藝運動を対象として近代工藝史を研究し、九州大学大学院芸術工学府博士課程修了。2020年に年月刊「民藝」(日本民藝協会)の編集長に就任。福岡民藝協会事務局・日本民藝協会常任理事。

「青花の会」編集委員。著書に『わかりやすい民藝(D&DEPARTMENT PROJECT)、共著に『工芸批評』(新潮社青花の会)など。


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『石川昌浩 二〇二一年度 日本民藝館賞受賞記念

「現代日本民藝展覧会」

併催 石川硝子工藝舎 超納品』


2023年3月10日(火)〜3月26日(日)

3月14日(火)は定休日。3月21日(火・祝)は休まず営業。

最終日は18時閉場。


くらしのギャラリー本店

〒700-0977岡山市北区問屋町11-104

電話:086-250-0947

営業時間:11時〜19時